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泣かぬ鼠が身を焦がす

第5章 猫の前の


すると、俺の眼の前まで来た杉田さんは


「ご褒美をやりたいが、ただ……」


と呟いて時計を見た


「ただ?」
「すまないが時間がない。今はこれだけで我慢しろ」
「は?……んんっ」


そして突然杉田さんは俺にキスをした


え!?
ちょ、なに……っ


「待っ、ぅん……ふ、ぅう」
「何だ?集中しろ」


また、上から目線!

文句言いたいけど
でも!でも!

身体に力入んない!!


啄むように上唇も下唇も食まれて
気まぐれにちゅ、と吸われる


「う、うぅ〜〜〜……」
「ガキみたいなキスするな。舌を出せ」


なに
舌、って


意味もわからないまま固く閉じていた口を開いて舌を差し出すと、すかさず杉田さんの舌に絡めとられる


「ん、んんんぅ……や、こりぇ……」
「……ん、」


だめ
力入んない

なにこれ
キスって、こんなことすんの……?


口内をさんざん舌で擽られて、俺の下半身は痛いほど反応してるのがわかる

舌にも吸い付かれて、唇を舐められる

フェラしてるみたいな厭らしい水音が絶え間なく部屋中に響いた


そして漸く口を離された頃には、俺はもう身体中から力がぬけて
まともに喋ることもできない状態にされていた

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