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泣かぬ鼠が身を焦がす

第5章 猫の前の


「……っ」


うぅ、なんか
全部奪われた気分……

この状況、めっちゃ恥ずかしい


「……」
「……なんだよー……」


なんでそんなこっち見てるわけ?
うぅー


「……いや、仕事に行ってくる」
「……ん……」


ぜっっったい今心の中で俺の事馬鹿にしてた!!!!
キスの途中もガキみたいなとか言ってたし!

あーーもーー


「……っててて……」


はぁ、このギンギンなのもむかつく


俺は1人になった部屋で、痛みを誤魔化すように下半身の処理をした


眠くなってきちゃったな
朝ごはんまでまだ時間あるし

ちょっと寝よう


抱き枕ーとか杉田さんのキスがーとか
色々文句を言いたいことは山積みだったけど、とにかく今は一睡も出来てないから眠くて

俺はベッドに横になった



目を覚ましたのは扉が開く音がしたから

目を開けると、いつも通り伊藤さんがいた


「……あれ?」
「おはようございます、ノラ様」
「クビどころか、仕事も変わらないまんまなの?」
「……えぇ、社長のご慈悲のおかげで」


へぇ
優しいな

ってかまぁ
セックスの問題でクビとかアホっぽいもんなぁ


「良かったね」

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