
泣かぬ鼠が身を焦がす
第33章 能ある鷹も身を焦がす(サイドストーリー2)
「!?!?」
気がすむまで……踏んで……
と仰いましたか……?
私の停止する思考回路に反して、三村様は私の方に顔を向けられ
「どうぞ……!!!」
と固い決意を滲ませながら言われます
ベンチに座っている私とその目の前に土下座する三村様
凄まじく異様な光景を想像して、私の頭は徐々に冷静さを失っていきました
「……」
「お願いします……!」
「……」
そして気がつくと私の足は三村様の希望通り、頭を地面に付くほど下げていた三村様の肩に乗っていました
ですが私が足を乗せた瞬間三村様の身体が大きく揺れ、そのことで正気に戻った私は足を退かそうとします
しかしその時
「やめないでください!!」
三村様がそれを拒絶されました
「そのまま、ちゃんと体重をかけて踏んでください!!!」
どういうことでしょう……?
意味がわからない
あまりに鬼気迫った様子のその申し出に、私は足に少しずつ体重をかけていきます
「そのまま、ぐりぐりして……っ、下さい……!」
もうこの時には私の判断力なんてものはあってないようなもので、言われた通りに足を動かしました
すると、何故か熱っぽい息を漏らされる三村様
「三村様……?」
