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泣かぬ鼠が身を焦がす

第33章 能ある鷹も身を焦がす(サイドストーリー2)

伊藤目線

会議中
厳かな雰囲気で話し合いが行われる中、どこかそわそわしている人物がいらっしゃいます

私は社長の横でこっそりスラックスのポケットに手を入れました

手に当たる小さなそれを探って、スイッチを押します


「……っ」


すると、目線の先にいる人物の揺れが一層大きくなりました


必死で堪えていらっしゃいますね
可愛らしい


私のポケットに入っているのは、遠隔操作が出来るバイブのリモコンです

そしてそのリモコンに連動したものは、私の目線の先


「……っ、っ」


可愛く震えていらっしゃる三村のお腹の中にあります

私が先ほど押したスイッチはバイブの振動を強くさせるもの


会議中に必死で声を出すまいと堪えていらっしゃる三村があまりに可愛らしかったので、つい押してしまいました


「!」


一瞬三村が私の方を見ました


『もっと』ですか
ふふ、ほんとうに欲張りさんですね

でもいけませんよ

これ以上してしまったら、仕事に支障を出してしまいます
社長にご迷惑をおかけするわけにはいきませんからね


私は再びポケットに手を入れ、今度は振動を切るボタンを押しました


「!」

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