テキストサイズ

短編集

第3章 王子 × 奴隷

「お前、随分汚らしいな。」




そんなけなしの言葉に慣れているかのように少年はピクリとも動かない。






「ふっ、きにいった。」



「リン!?」



「私に一任していただけませんか?この王城に必ずふさわしい者にしたてあげてみせます。」






そう言って頭を下げると親父は諦めたように少し笑って



「好きにしなさい。」




と今度は大笑いした。








「感謝します。......おい子供。お前の名前は今日からシャンスだ。」





「......?」




名前を与えられたことが不思議なのか少年は首を傾げた。





「シャンスの意味は幸運だ。.....そのなと共に幸せになってみせろ。」








その言葉にシャンスは土下座のたいせいをとって静かに





「感謝....します.....」






と、呟いた。





ストーリーメニュー

TOPTOPへ