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短編集

第4章 ヤクザ×学生2

おそらくどこかの倉庫であろう景色を見渡すと、向こう側から一人の男が近づいてきた。




「龍牙、さん......」





2年たったって、見間違えるはずもない愛しい人の姿。







「龍牙さんっ!」







「よぉ、ヒロ。久しぶり。」







二年前と変わらない、雄々しさの中にどこか危なげな色気を備えた龍牙さんの姿がそこにあった。






「帰ってきてたんだっ!どうして教えてくれなかったの?」





そう問いかけると、ただただ龍牙さんは微笑むだけ。







なんだろう、この違和感。






「龍が、さん......?」







「なぁヒロ。」








突然名前を呼ばれてびくりと肩が跳ねる。

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