
[現代版] 天使と悪魔
第10章 慟哭の記憶③
・横尾side
シーンと静まりかえった中で全員の視線を一身に浴び屋良さんは。
まるで、自分の心を見つめ直しているかのように瞳を閉じていた。
横「大丈夫ですか?」
しかし、俺がそう声を掛けるとパチッと眼を見開き。
屋「待たせたな、まず球体の話しからしようか」
落ち着いた口調で話し始める。
屋「あの日、たまたま俺は内と一緒にいた」
特にお互い用があったわけではないが時々は会ったりしていたらしい。
空は青く澄み渡り―
屋「歩いていてふと、なんだか懐かしい気持ちに囚われ」
2人同時に見上げた、そのとき。
屋「声が聞こえたんだ」
“許さん、あの天使こんどこそ我のものにしてやる”
五「まさか、魔王!」
塚「でも封印したはずじゃ」
屋「そうだ」
ニ「奴がまた現れてミツを狙うっていうのかよ」
屋「それは分からない」
横「が、可能性がないわけじゃないと」
屋「あぁ、だが」
誰もが思うだろう空耳と。
屋「俺も内も、お互いこの時はまだ聞こえた声のことは口にせず」
しかし―
屋「とつぜん空が、薄気味悪く光ったかと思ったら」
多分そう見えたのは、自分たちだけだったんだろうと屋良さんは言う。
屋「落ちて来たんだ」
横「球体がですね?」
屋「あぁ」
横「見せて貰えます」
屋「ちょっと待ってろ」
そう言うと屋良さんは一旦席を外して、自分の寝室へ行き。
それを手にし、再び戻って来る。
屋「これだ」
まるで岩石のような球体、だが中は妖しく光っていてまさに。
五「魔王を封印した」
屋「俺も、そう思ったよ」
玉「そんな」
宮「これを内くんも持っているってことですか?」
屋「まぁーな」
考えられることは。
なんらかの衝撃であのとき火山口に放り込んだ球体が壊れ。
中にいる魔王が、飛び出した可能性が高いということ
屋「これは、そのカケラの一部分なんだろう」
それを手にした時から2人の中で少しずつ記憶が甦り
・
シーンと静まりかえった中で全員の視線を一身に浴び屋良さんは。
まるで、自分の心を見つめ直しているかのように瞳を閉じていた。
横「大丈夫ですか?」
しかし、俺がそう声を掛けるとパチッと眼を見開き。
屋「待たせたな、まず球体の話しからしようか」
落ち着いた口調で話し始める。
屋「あの日、たまたま俺は内と一緒にいた」
特にお互い用があったわけではないが時々は会ったりしていたらしい。
空は青く澄み渡り―
屋「歩いていてふと、なんだか懐かしい気持ちに囚われ」
2人同時に見上げた、そのとき。
屋「声が聞こえたんだ」
“許さん、あの天使こんどこそ我のものにしてやる”
五「まさか、魔王!」
塚「でも封印したはずじゃ」
屋「そうだ」
ニ「奴がまた現れてミツを狙うっていうのかよ」
屋「それは分からない」
横「が、可能性がないわけじゃないと」
屋「あぁ、だが」
誰もが思うだろう空耳と。
屋「俺も内も、お互いこの時はまだ聞こえた声のことは口にせず」
しかし―
屋「とつぜん空が、薄気味悪く光ったかと思ったら」
多分そう見えたのは、自分たちだけだったんだろうと屋良さんは言う。
屋「落ちて来たんだ」
横「球体がですね?」
屋「あぁ」
横「見せて貰えます」
屋「ちょっと待ってろ」
そう言うと屋良さんは一旦席を外して、自分の寝室へ行き。
それを手にし、再び戻って来る。
屋「これだ」
まるで岩石のような球体、だが中は妖しく光っていてまさに。
五「魔王を封印した」
屋「俺も、そう思ったよ」
玉「そんな」
宮「これを内くんも持っているってことですか?」
屋「まぁーな」
考えられることは。
なんらかの衝撃であのとき火山口に放り込んだ球体が壊れ。
中にいる魔王が、飛び出した可能性が高いということ
屋「これは、そのカケラの一部分なんだろう」
それを手にした時から2人の中で少しずつ記憶が甦り
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