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[現代版] 天使と悪魔

第10章 慟哭の記憶③

・藤ヶ谷side

そのころ俺は屋良さんの家でわたや、みんなが集まり

そんな話をしていただなんてつゆ知らず。



北「なぁ藤ヶ谷おまえ家に帰らなくてもいいのか」



北山の傍にベッタリとくっついていたんだ。



北「これじゃ内と同じだ、2人ともわけ分からねぇ」



また、あんな奴らが襲って来たら。

そう思うと気が気じゃなく



北「はぁ」



溜め息つくなよ…

そりゃ、お前は覚えてないから仕方ないけどさ。

心配で堪らないんだ。



北「寝る…」



ちょと待て、ひろ。

あぁーあ本当に眠ってしまった、ふっ、可愛い…クスッ

北山の寝顔なんて見慣れてるはずなのに。

前世の記憶を取り戻したせいか、見ているだけで心が和む。

俺は、そぉーっと近づき。



内「無意識に気を吹き込んでいて、もうビックリしたのなんの」



ありがとな、これで二度目だ大怪我をし体力がヤバかった前世でのあの時と。

そんな過去のこいつの姿が脳裏に浮かぶ。

ってんっ?こっちでは人工呼吸がお前との初キス。

それはちょっと寂しい気がするんじゃね。

そう思ったら目の前にある唇が、く・ち・び・る、クッ



北「う…んーっ」



マズい我慢できなくなってしまった。

ちょっとだけ、なぁいいだろ?だって俺、覚えてねんだもん。

ズルいじゃん、これはお返し、なっ?そういうことで

チュッ!

その瞬間、柔らかい感触が自分の唇へと伝わって来て

同じだ、チュッ、チュッ!

思わず重ねて、何度もキスを落とす。

この感じ、あのときのお前とちっとも変わってない。



藤「北山、早く思い出せ。またたくさん愛してやるから」



その身体に寄り添い更に、額や頬などそこらじゅうにキスしまくる。

すると―



北「うーん…藤‥ヶ…谷」

藤「ドキッ、ねっ、寝言かハハッ、どんな夢を見てるんだよ」



とたん、クルッと寝返りをしたかと思うと。

ドックン!

こいつは腕の中へ潜り込みギュッと胸元を掴んで。



北「スースースー」



えっ、えぇーっ、うっそぉ理性が…ハハッ



藤「はぁ」



ムクムクっと自分の息子が元気になってくのを感じ。

ある意味、地獄だ…クッ

あぁー北山とにゃんにゃんがしてえぇ、ギュッ!

気持ちが高鳴るどうしようもないくらいに。





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