無料で楽しめるちょっと大人のケータイ小説

・北山side

すると藤ヶ谷は…



藤「もし、もしもだぜ前世でめっちゃ惚れていた奴が自分の目の前にいたらお前どうする」



いきなりそんなことを言い出し。



北「んなのその時になってみなきゃ」

藤「分からないよな、けどそれでデキてしまっている奴らがいるんだとしたら」

北「はっ？」

藤「たとえば二カと健永」

北「なにバカな事を」



あいつらが？



藤「郁人とトッツー」

北「ちょ、待てって」

藤「いい加減に気づけ自分の周りをよく見てみ」



冗談だろ？



藤「って事で俺も決めた」

北「何を」

藤「嫌なら拒否ればいい」

北「おまっ」

藤「じゃなきゃ突き進むのみ」

北「やっぱ意味フだわ」

藤「それでもいいよ」

北「よくねぇわ」



つまりあれだろ？こういう事してくるのやめるつもりはない。

とでも言いたいわけ？

こっちからしたら、堪ったもんじゃないし。



藤「俺の話しはこれで終わり、はぁスッキリした」



俺は全然していない。



藤「それからさ」

北「まだあんのかい」



とたん藤ヶ谷はキッと鋭い眼をし俺を睨みつけ。



藤「滝沢くん、好きなのは分かるけど」

北「はっ？」

藤「お前は俺のだから」

北「はぁーっ？」

藤「いないところでイチャイチャするな」



それって自分勝手すぎじゃね。



藤「って事で戻る」



―が、笑顔で差し出された手に反射的に応えてしまう自分。



藤「よし頑張るぞ」

北「どっちのこと言ってるんだか」

藤「両方に決まってるだろ仕事も北山を襲うのも」

北「なにバカ言って」

藤「チュッ」



やめろってマジ…



藤「愛してる ﾆｺｯ」

北「ﾄﾞｷｯ」



交わす口づけは甘く懐かしい想いを俺に与え。

何度も何回もキスしてくる藤ヶ谷に身体は痺れトロケていき。



北「もっ、いいだろ」



その沸き上がってくる感情を持て余し身を委ねてしまう。

だめだ、おかしくなりそ。

だから、その分ＭＣで突っ込みまくってやったんだ。

やられっぱなしは腹が立つからよ。

えっ、逆に喜んでる？

ならどうすればギャフンと言わせられる。

誰か教えてくれ。

その数日後、歌舞伎の稽古場で俺は初めて周囲の異変に気づく事になる。

藤ヶ谷が言っていた通り…





・