
[現代版] 天使と悪魔
第21章 空回りする心
・藤ヶ谷side
すれ違いざま、耳元で内が言った。
内「隙を見てネックレスに触るんや」
藤「えっ」
内「まず自分の記憶を取り戻せ、そやないと北山の苦しみ全部を理解してやれへんやろ」
藤「分かった」
確かに、それは言えてる。
そう思った俺は、みんなが部屋を出て行ったあと傍へ近寄ったんだが。
後ろを向いている背中には頑なに拒否の2文字が見え隠れし。
何も、言葉を掛けられなくなってしまう。
すると―
北「内に言われた、ちゃんと話し合えってよ」
ひろの方から、話しかけて来て。
藤「そっか、だったら向き合って話さない」
だが…
北「このままじゃダメか」
藤「どうして?」
北「‥‥‥」
そう言葉を返すと再び口をつぐんでしまい。
藤「分かった、ならそれでいいから」
北「悪い」
藤「で、お前はどうしたいんだ?」
北「なに…が?」
藤「みんなの想いが辛い?その俺と」
北「ちげぇ俺はただ」
藤「んっ?」
なんだ?言ってみろよ。
北「…す‥き…だ‥太輔」
藤「ひろ、フッ」
北「でも」
藤「待つ」
北「‥‥っ」
藤「って言ったら重く感じるかもしれないけれど」
北「んなこと…ね‥」
藤「なら俺は待っている、だからそんな辛そうにしないでくれ」
北「太輔」
藤「俺のことで苦しませたくはないんだ」
なっ?
北「‥‥‥」
藤「それより腹減ってない」
俺は、この重い空気をなんとかしたくて。
咄嗟に話を変えてみたんだが、ひろは。
ギュッ!
とたんに自分から抱きついて来て。
藤「おまっ」
北「見るな、クッ」
あげく胸の中へ顔を埋めてる身体は微かに震えててさ
泣いてるの?
その姿に堪らなくなり俺も抱きしめ返す。
ギュッ!
藤「どうした?んっ」
北「約束…してくれ」
藤「何を」
北「ぜって俺の前からいなくならないって」
そしてその吐くような言葉と。
内が言っていたことが頭の中でリンクしてく。
藤「それなら、前にも約束したろ?ニコッ」
北「んもう一度」
俺を見上げ潤んだ瞳で必死に訴えるひろ。
分かった分かったからそんな眼で見るなって。
チュッ!
思わず唇を重ねたら応えるかの如くむしゃぶりついて来る。
・
すれ違いざま、耳元で内が言った。
内「隙を見てネックレスに触るんや」
藤「えっ」
内「まず自分の記憶を取り戻せ、そやないと北山の苦しみ全部を理解してやれへんやろ」
藤「分かった」
確かに、それは言えてる。
そう思った俺は、みんなが部屋を出て行ったあと傍へ近寄ったんだが。
後ろを向いている背中には頑なに拒否の2文字が見え隠れし。
何も、言葉を掛けられなくなってしまう。
すると―
北「内に言われた、ちゃんと話し合えってよ」
ひろの方から、話しかけて来て。
藤「そっか、だったら向き合って話さない」
だが…
北「このままじゃダメか」
藤「どうして?」
北「‥‥‥」
そう言葉を返すと再び口をつぐんでしまい。
藤「分かった、ならそれでいいから」
北「悪い」
藤「で、お前はどうしたいんだ?」
北「なに…が?」
藤「みんなの想いが辛い?その俺と」
北「ちげぇ俺はただ」
藤「んっ?」
なんだ?言ってみろよ。
北「…す‥き…だ‥太輔」
藤「ひろ、フッ」
北「でも」
藤「待つ」
北「‥‥っ」
藤「って言ったら重く感じるかもしれないけれど」
北「んなこと…ね‥」
藤「なら俺は待っている、だからそんな辛そうにしないでくれ」
北「太輔」
藤「俺のことで苦しませたくはないんだ」
なっ?
北「‥‥‥」
藤「それより腹減ってない」
俺は、この重い空気をなんとかしたくて。
咄嗟に話を変えてみたんだが、ひろは。
ギュッ!
とたんに自分から抱きついて来て。
藤「おまっ」
北「見るな、クッ」
あげく胸の中へ顔を埋めてる身体は微かに震えててさ
泣いてるの?
その姿に堪らなくなり俺も抱きしめ返す。
ギュッ!
藤「どうした?んっ」
北「約束…してくれ」
藤「何を」
北「ぜって俺の前からいなくならないって」
そしてその吐くような言葉と。
内が言っていたことが頭の中でリンクしてく。
藤「それなら、前にも約束したろ?ニコッ」
北「んもう一度」
俺を見上げ潤んだ瞳で必死に訴えるひろ。
分かった分かったからそんな眼で見るなって。
チュッ!
思わず唇を重ねたら応えるかの如くむしゃぶりついて来る。
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