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[現代版] 天使と悪魔

第23章 妖魔の企て

・玉森side

ギュッ!



宮「タマ」

玉「一緒に寝ない」

宮「でも」

玉「抱きしめてくれさえすればいいから」



まるで見えない敵と対峙しているみたいで。



宮「分かった」



結局、ここまで来ても戦う術すら分からないでいたんだから。

当然と言えばそうなんだろうけど。

それから、2人で寄り添うように眠りにつき俺は久々にイヴの夢を見る。

でもその姿は何かを訴えているようにも見え。

なに?何が言いたいの。

そう思っていたとき突如として声が聞こえて来たんだ



「前世の記憶甦り深き愛に満ちた時そこに希望の光り溢れ絆は力となって愛する者を護る能力へと変化するであろう」



これは、あのとき祐惺から聞いた神の言葉と同じ。



「何をしておる玉森裕太、今のままでは力を得る事は出来ぬぞ」



へっ?



「全員の想い愛と絆が満ちなければ、能力はそなわらぬ。これでは前世においてそちらに与えた能力が無駄になってしまうではないか」



そんなこと言ったって意味わからないよ。



「難しく考える必要はない素直に想いのまま愛する者の腕の中へ飛び込めばいいだけの事」



想いのまま。



「ひとつヒントをやろう、魔という生き物は愛するという事を知らぬ。つまりは」



ハッ、全てにおいて弱点は。

欲望の塊でしかない魔族は真の愛による力に弱い。



「それは魔王であれ妖魔であれ同じこと一歩間違えればダーク族もそうなるところであった」



それを救ったのが、ガヤとミツの愛。



「そうだそこまで気づいたならば自分が今なにをすべきか分かるであろう」



もう悠長に待っているなんて事をしてたらダメなんだ



「あと残るはあの者たちだけか」



えっ?



「お前は、気にしなくてもよい幸せになるのだぞ今度こそ」



有り難うございます。

そうしようとは思っていたけれど。

なかなか一歩前へ踏み出す事が出来ないでいた自分の背中を押してくれたのは。

ミツのお父さんでもある、神さまだった。

宮田、俺 決めたよそっちが来ないならこっちから行く

逃げたら許さないからな。

ちゃんと受け止めてくれなければ嫌いになっちゃうぞ

目を覚ましたら行動に移そう、そう決心した矢先の事だった。

照史が俺達に緊急SOSを出して来たのは―





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