無料で楽しめるちょっと大人のケータイ小説

・戸塚side

急に何かを感じたかの如く健人は。



中島「行かなくっちゃ」

佐藤「行くって何処へ？」



ダッ―



岸「ちょ、どうしたの」

中島「助けるんだ今度こそ助けたいママンを」

安井「郁祥!?」

佐藤「それって、ママンに危険が迫ってるってこと」

菊池「どうなんだよ」

中島「風磨、勝利」

菊佐「行こう」



ダダッ―



岸「待って」

安井「俺達も行く」



そして向かった先は。



屋「地下二階の例の場所」



つまりは…



安井「そうです戸塚くん、郁祥は本能的に自分の母親の危機を感じ取り」

河「助けに行こうとした」

戸「‥‥っ」



俺の…為に？



岸「必死な形相で祐惺兄ちゃんにこう言ったんです」



“お願い力を貸して祐惺”



河「郁祥おまえ」

中島「くっ」

安井「僕には郁祥の気持ちがよく分かる、自分だって助けに行きたかった」

河「宏光をか」

安井「ｺｸﾝ」



この子たちは、紛れもなく俺の子。

自分をジッと見つめる３人の瞳。



中島「ママン」

菊池「ママン」

佐藤「ママンってば」



抱きしめたい衝動に駆られるのは、それが事実だから

すると―



中島「ごめん…なさい」

戸「えっ」

河「どうした郁祥？」



その瞳から大粒の涙がポロポロと溢れ出し。



中島「僕が捕まってしまったからママンは､ﾋｸｯ」

河「それは違う」

中島「僕のせいで、大切な仲間を傷つけたりしなければならなかったんだ､ｸｯ」

河「郁祥、違うって言ってるだろ」

中島「僕のせいだ、僕の、うっわあぁーっ」

河「郁祥、ギュッ」



その心が悲鳴を上げていた過去の記憶に苦しみ…

まるで自分と同じように。





・