テキストサイズ

[現代版] 天使と悪魔

第7章 慟哭の記憶②

・五関side

ガチャ!


五「ただいまー」

沙耶「お帰り ニコッ」



なんだか今日は、いろいろあって疲れたな。



沙耶「どうしたの?晃一」

五「いや、なんでもない、お風呂沸いてる?」

沙耶「もちろん」



沙耶とは2年前に知り合った。

たまたま偶然 BARでひとり飲んでいたら。

眼が合った瞬間、ビビっと来たんだよね。

声を掛けたのは自分、それから付き合い始めて。

今では俺の一番の癒やしとなっている。



沙耶「この間ね、戸塚祥太くんに会ったの」

五「トッツーに?」

沙耶「もう1人一緒にいた人と私がぶつかって」

五「えっ、それっていつの話し?」

沙耶「えっとー」



もしかして。



五「ちょっと待っててね」



沙耶はジャニーズに疎い、もともと海外で長く暮らしていたとかで。

いわゆる帰国女子ってやつ



五「そいつって、こいつかな?」



俺は郁人の写真を見せる、するとコクンと頷く沙耶。

やっぱり。



五「そのとき何か変わった様子とかなかった?」

沙耶「別に」



あいつの話しによれば確かその後から。



沙耶「彼って可愛いわよね笑顔がなんとも言えない」



トッツーの様子が、おかしくなったと聞いた。



五「なんだったら、こんど会わせてやろうか」

沙耶「あら妬かないの?」

五「妬いて欲しいわけ?」

沙耶「意地悪ね クスッ」

五「俺は、沙耶を信じてるからさ ニコッ」

沙耶「んふふっ」



しかし、ぶつかった相手が沙耶だったとは凄い偶然だな。

ギシッ、ギシッ!

ベットの軋む音と共に白い肌がなめかましく俺を誘う

沙耶、沙耶、愛しているよ

君に出会えて本当に良かった。

その身体を抱くたびに心底そう思う。

けれど―

その数ヶ月後、沙耶は忽然と姿を消してしまったんだ

俺には何も言わず。





ストーリーメニュー

TOPTOPへ