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(旧)短編☆中編小説集

第11章 運命の愛

藤「北山に再会したとき、俺は決めたんだ絶対に護って見せるって」

北「お前どうしてそこまで俺のことを」

藤「言わせたい知りたいってわけ」

北「あぁ、教えてくれ」

藤「俺のこと嫌いになるかもしれない傍にいたくなくなるほど」

北「ならねぇよ」

藤「んっ?」

北「なるわけないんだわ、だって俺は」

藤「好きだ」



ちょ、待て今なんて。



藤「電車の中で初めて見かけた時から俺はずっと北山のことが好きだった」

北「藤っ…」



思わず振り返ると。

優しく切ない瞳で俺のことを見つめている。

そしてこう言ったんだ一目惚れだったって。



藤「ふっ、驚いた顔をしてそれじゃあの時と同じじゃん」

北「あ…いや‥その」

藤「いいんだ、気にしなくて受け入れて貰えるだなんて思ってないからさ」

北「それじゃ寂しくね」

藤「俺は北山の傍にいられればそれでいい、その笑顔を見ているだけで」

北「んなの、いつでも見せてやるわ」

藤「そっ」

北「だから、お前もちゃんと見せろ」

藤「何を」



なっ、今度はそっちが言わせたいわけ?



藤「なぁ北山、言わなきゃ分からないだろ」



だから…さ

えぇーいこうなったらもう破れかぶれだわ。



北「お前が、どれだけ俺のこと好きか…かっ‥身体で…よ」



言っちまったし。



藤「お前マジでそれ言ってるの」



もっ、これ以上は言えない



藤「北山」



ヤバいくらい心臓が高鳴ってるのが分かる。



藤「こっちを向けって」



俯いてしまってたら、そう言われ。

でも恥ずかしくて顔も見れない。

そしたら―



藤「俺の眼をちゃんと見ろ」



グイッ!

顎に手を掛け持ち上げられてしまい。



北「くっ」

藤「お前ノンケだよな」

北「当たり前」

藤「チュッ」



ふっ、藤ヶ谷。

とたんキスされ頭がボーッとし、あげく。



北「んっ…ぁ‥っ…」



すんなりこいつの舌が口の中へ入って来ちまって。



北「…っ‥んっ…ぁ」



ダメだ、なんかよく分からないけど堪らない。

ギュッ!

その身体へしがみつくと、藤ヶ谷は益々激しく吸いついて来る。



北「んんっ…はっ‥」



俺はもう後戻りが出来ないことを感じていた。

自分の身体が喜びに震えてるのを自覚し。





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