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(旧)短編☆中編小説集

第2章 少年メイド(番外編)

それはひろと出会ってから2年が経った7歳の誕生日の日のことだった。



北「お誕生日、おめでと」

藤「ありがと ニコッ」



お家でママがパーティーを開いてくれ。

と、言っても…



「太輔どうして他のお友達は呼ばなかったの?」



そんなの―

ひろと2人でお祝いしたかったからに決まってるじゃん。



「ママ買い物へ行って来るけど大丈夫かしら?」



平気だよ行ってくれば。



「宏光くん太輔のこと宜しく頼むわね」



ママはちょっと過保護すぎ

僕もう小学生なんだから、お留守番くらい出来るのに



北「太輔、部屋へ行こう」

藤「うん ニコッ」



けれど、やっと2人っきりになれた。

これからは僕達だけの時間だよ。



北「はい、これ着て」

藤「エプロン?」

北「あと、これもな」

藤「???」

北「頭に付けると可愛いぜほらこうやってよ」



でも、今日のひろはなんだか変だ。

僕に、女の子みたいな格好をさせ。



北「かっわいい」

藤「そう…かな?」

北「凄く似合ってる、自分の姿を鏡で見てみれば」

藤「‥‥っ」



が、とたん頭の中で何かが弾けた気がする。

次の瞬間!



藤「泣くな、男がメソメソみっともない フッ」



あっ、あれは…



北「お兄ちゃん誰?」

藤「んっ?ニコッ」



大きくなった自分?



北「どうした?太輔」

藤「ひろ、鏡になにか映っているよ」



違う、そうじゃない。



北「何が見える、ニコッ」

藤「ちっちゃい、ひろ」

北「それから?」



昔の自分―





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