テキストサイズ

(旧)短編☆中編小説集

第6章 この想い君に届け

・北山side

ここは某男子校。

通称:BL学園と言われるほど同性愛者が多いことで有名な高校だ。

かくいう自分も、その気がある。

入学したての頃は、希望に胸を膨らませていたものさ

よし、彼氏を作るぞって。

だが1年が経ち、2年3年になった今でも。



北「はぁ…」



立ち止まったまま、一向に前へは進まず。



千「今日もまた一段と大きな溜め息をついて大丈夫か宏光」



ほっといてくれ千賀…



ニ「そんな切ない想いを、いったい誰に抱いているんだか」



口が裂けても言えやしない

1年のニカと千賀は、既に出来上がっているカップル



ニ「俺なんか入学式の日にこいつを襲っちまったけどな」

千「もぉーニカったら押しの一手でさぁ」

ニ「でも気持ち良かっただろ、初めてのくせしてアンアン喘いでいたじゃん」

千「わぁーハズいからやめてくれ」

ニ「あはははっ」



お前ら、クッ!



千「けどそんなニカの情熱に俺は惚れちゃったようなものだからいっか エヘッ」

ニ「今でも、バリバリ燃えまくってるぜ」

千「それは毎日身体で感じてまーす」



俺の前でイチャつくんじゃね。



宮「お2人さん相変わらずだね クスッ」

玉「別にベタベタしてるのは構わないんだけどさ」

河「宏光お前めっちゃドヤ顔になってるじゃん、キャハハハ」

北「笑うな郁人」

河「俺に八つ当たりするなって、ハハッ」



“河合郁人”

中学のときからのダチで、腐れ縁みたいなもん。



宮「ところで、こんなにもキタミツを悩ませている人っていったい誰?」



1年あとから入って来て、サッさと相手を見つけ。

今じゃラブラブそれが尚更ムカつく。



河「知りたい?そりゃ知りたいよな ニヤッ」

北「キッ、言ったら絶交だかんな」

河「おぉーこわっ」



“宮田俊哉”

郁人と同じ2年で、純粋にタマだけを愛し続けてる男



玉「そこまで隠すってことは相手ノンケだろ?」



“玉森裕太”

そんな、宮田の想いを知りながら。

上手く操り自分の思うように言うことを聞かせているしたたかな奴。

そろいも揃って…

俺の周りには、なんでこんな連中ばっか寄って来るんだか。

やんなるぜ、ハァ!





ストーリーメニュー

TOPTOPへ