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枕営業~遥香はセックスを武器にした~

第17章 キスの意味

そーですか、そーですか。

私は居ても居なくてもいい猫ですか。

「ニャー」

膨れっ面をしているまま
猫の鳴きマネをする私の頭を
斗真社長は本物の猫を扱うように
優しく撫でた。

「可愛い可愛い」
「可愛いのは私じゃなくて飼ってた猫でしょ?」
「どっちも可愛いよ」

私の頭を撫でる行為はすぐに終わり
膝の上で手を組んだ。

「猫の名前は?」
「なんだったかな……忘れたな……」

そこから斗真社長は黙っているままだった。

先程言っていた『考え事』をしているのだろう。

私も黙ったまま斗真社長の横顔を眺めていた。

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