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枕営業~遥香はセックスを武器にした~

第29章 梶ケ谷秀吉の事情⑤

いくら僕でも目の前で起こったこの惨事を
見過ごすことは出来ない。

「大丈夫ですか?」
「あ……はい……痛ッ……」

女は起き上がろうとした瞬間に
足元がふらつき再び倒れた。

ヒールの踵の部分が折れてしまっていた。

「あら。大変ですね。歩けます?」

会計を終えた水谷が店内から出てきた。

「ちょっと……くじいちゃったみたいで……
大丈夫だと……痛ッ!」

立ち上がろうとするが無理な様子だった。

「どちらへ行かれるはずだったのですか?」

水谷が女に問い掛ける。

「あのホテルです」

女が指差した先は50メートル先にそびえ立つ
ビジネスホテルだった。

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