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枕営業~遥香はセックスを武器にした~

第31章 恋人設定から恋人へ昇進

「俺も遥香に報告することがある。
本條から社長を退いた」
「え……」

私がしたことは独り善がりにしか
過ぎなかった。

斗真社長が本條グループから居なくなった。

いずれにしても私が原因であり事の発端だろう。

「ごめんなさい……私なんかのせいで
ホントにホントにごめんなさい……」

先程とは違った意味の涙が溢れ出す。

「遥香のせいじゃない。俺は会社を背負うことに
疲れていたんだ。遥香が入社するずっと前からね」

顔を上げた斗真社長の表情は
一点の曇りもない笑顔だった。

「地位や名誉より大切なものがあると気付かせて
くれたのは遥香なんだよ」

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