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愛したカノジョは指名手配

第22章 佐伯翔太④

「御忙しいところ申し訳ございません」
「橘さん……ですよね?長谷川さんと御伺い
しましたが……」
「仕事柄名刺は所持していないもので」

橘は名刺の代わりに警察手帳を差し出した。

長谷川基樹

警視庁の人間だった。

「橘という名前は……一体どういう……」
「詳しくは申し上げられませんが捜査の一貫で
使用している名前です」

アヤカは恐らく知らないだろう。

橘龍平は仮の姿であり
警視庁の人間であるということを。

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