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愛したカノジョは指名手配

第42章 桜庭彩佳⑥

私が浴室に向かうと翔はシャワーを浴び終え
脱衣室で身体を拭いていた。

「翔……お願いがあるの……」
「……なに?」

翔の腰に手を回した。

「抱いて……」
「……」
「一度だけでいいの……」
「……」
「抱いてくれたら翔のこと忘れるから……」
「……本当に?」
「ぅん……鈴木彩さんと幸せになって……」

藁にもすがりたい想いの翔は私の嘘を簡単に
信じきった。

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