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愛したカノジョは指名手配

第8章 桜庭淳平①

「時間が無ければ今日じゃなくてもいいですよ」
「……大丈夫です」

女は店に着くまでの間
終始俯き加減だった。

店に到着すると女を鏡の前に座らせ
ケープを掛けた。

「毛先だけ切りましょうか」

カットモデルということだったが
この艶々しい黒髪をバッサリ切ってしまうことに
躊躇いの気持ちが湧いた。

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