
ちよこれいと
第2章 おまけ
放課後いつものようにつるむ久富と俺の前に姿を見せた織歌。一緒に居るのはそっちもいつもの白い女の子。どう見てもチョコレートな包みを手に持ち、織歌の後ろに立っている。
だから、何やってんの?
馬鹿みたいに友達の恋のおぜん立てをしている織歌に腹が立って仕方ない。
お前だって久富の事が好きなんだろ?
何で友達の応援なんかしてんだよ。
当然の様に俺の前を素通りし、久富に声を掛ける。
こんなにあからさまな事をされて気づかない久富じゃない。織歌に背中を押されて前に出てきたその子と真っ直ぐ向き合った。
織歌は少し青冷めて見えるその顔に柔らかな笑みを浮かべ、二人の傍からゆっくり離れた。
俯き加減に歩き去る彼女がどんな表情を浮かべているのかは分からない。
頭が反応するより速く、目の前を通り過ぎる織歌の腕を反射的に掴んで引き留めていた。
「僕にはチョコ、くれないの?」
って俺、何言ってんの?
織歌が俺にチョコなんてくれる訳ないじゃん!
案の定織歌は眉根を寄せて、まるで不審者でも見るような目つきで俺を振り返った。
いや、分かってるけどね。
俺嫌われてるし?
でもさ、そんなにぐっさり深く抉るなよ。
俺、立ち直れなくなりそ……
「織歌ちゃんのチョコ、欲しいな」
それでも笑って見せることは出来るんだ。
織歌は俺を見てないけれど。
だから、何やってんの?
馬鹿みたいに友達の恋のおぜん立てをしている織歌に腹が立って仕方ない。
お前だって久富の事が好きなんだろ?
何で友達の応援なんかしてんだよ。
当然の様に俺の前を素通りし、久富に声を掛ける。
こんなにあからさまな事をされて気づかない久富じゃない。織歌に背中を押されて前に出てきたその子と真っ直ぐ向き合った。
織歌は少し青冷めて見えるその顔に柔らかな笑みを浮かべ、二人の傍からゆっくり離れた。
俯き加減に歩き去る彼女がどんな表情を浮かべているのかは分からない。
頭が反応するより速く、目の前を通り過ぎる織歌の腕を反射的に掴んで引き留めていた。
「僕にはチョコ、くれないの?」
って俺、何言ってんの?
織歌が俺にチョコなんてくれる訳ないじゃん!
案の定織歌は眉根を寄せて、まるで不審者でも見るような目つきで俺を振り返った。
いや、分かってるけどね。
俺嫌われてるし?
でもさ、そんなにぐっさり深く抉るなよ。
俺、立ち直れなくなりそ……
「織歌ちゃんのチョコ、欲しいな」
それでも笑って見せることは出来るんだ。
織歌は俺を見てないけれど。
