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【特捜】おまつり初詣(前編・後編)

第1章 おまつり初詣(前編)

「ふぅー、次は京橋さんか……何の出店やってるんだろ………。」


またもや人ごみと格闘しながら、第二ポイントである京橋さんを目指す。


「この人出じゃ、パトロールどころじゃないよ……あ、京橋さん!」


「加賀さん、お疲れさまです。この人ごみの中、両手にお好み焼きとたこ焼きとは……相変わらず食い意地が張っていますね。」

「放っておいてくださいっ!!!…ん?恋に効く媚薬?!」

「はい。初詣はカップルも多いですからね。運動にはスポーツドリンクです。」

「スポーツドリンクが媚薬……これって詐欺じゃないですかっ?!」

「そこにスポーツドリンクときちんと書いてあります。」

「媚薬なんていうスポーツドリンク、買う人いるんですか………」

「カップルに売れていますよ。どのようなプレイを楽しまれるのでしょうね?きっと過激な………」

「お正月くらい変態発言は慎んでくださいっ!!!」



「正直に吐いてください。あなたは万引きをしたことを悔いている……違いますか。」


「は、花井さん?!」

「万引きを悔いて、心の枷になっている……ならば警察へ出頭し罪を償うことです。」


「占いをやっているのですが、ずっとあの調子です。」

「占いじゃなくて、ほぼ取り調べじゃないですか………」


「罪を償ってこそ心の枷が取れる。楽になりたければ、いつどこで万引きをしたのか吐くんだ!!!」

「ちょ、花井さんっ!」

「加賀、ちょうど良いところに…。万引き犯だ、手錠をかけて連行を頼む。」

「ちょ、ちょ、ちょ、ちょ……っ!」

「チョップなら天王寺にしてもらえ。」

「謹んでお断りしますっ!……じゃなくて、何でここで取り調べしてるんですか!!!」

「お2人とも、落ち着いてください。万引きをしたのは小学生の頃だと言っています。既に時効です。」


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