ホントに天使!?【完結】
第10章 昔の記憶
「そっか・・・」
わかったような、わからないような気分のまま、ユーキは呟く
「じゃあ、家族は?兄弟とかいるの?」
「天界人には、人間みたいに『家族』ってないの」
「家族がない?え?どういう意味?」
マヤは、どう説明しようかと悩むように「うーん」と、少し唸る
「天界人は、天主が作り出す『光の玉』から生まれるの。天界人は皆、天主様から産み出され、それぞれの使命を終えた時に、天主の元に還る」
「・・・なんか宗教的な話だな」
キョトンとするマヤに「こっちの話」と誤魔化す
「とりあえず、マヤには家族なるものはいないって訳か」
「うん
でも、皆が家族みたいなもんだよ」
ユーキを見つめ、ニコッと笑うマヤを、ユーキは優しい顔で見つめ返した