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暗闇の向こう側

第1章 闇は深い

相葉side

今更?大人だろ。割り切ってするぐらいで、何をブツブツ言ってんだよ。大ちゃんだから優しく扱ってんのに。

いつもなら人の顔見て話しする大ちゃんが一度も俺を見ない。

相「こんな関係って何?条件だろ。それに俺が無理矢理やるみたいじゃん。大人な関係、お互い気持ちよくなるだけだろ、何、今更言ってんの?」

智「ごめん、もう、言わない。さっさと終わりにしよう。終わったら俺、帰るから」

何だよ、人が楽しくセックスしようとしてんのに。
何、その態度…いつもボーっとしてるのに、こんな時だけ意思が強いだよね。頑固だし。

相「ちなみに男と経験ある?」

そう言って、大ちゃんの手を握ってみると、びっくりするぐらい冷たい。緊張してんの?この人が?こんなことで?マジで?

智「ないよ、あるわけないじゃん」

この緊張した感じがかわいいな、久しぶりにワクワクする。思わず抱きしめてしまう。俺の腕にすっぽりと収まる感じも嬉しい。

相「優しくするから」

処女の子とするとこんな感じなのかな?
なんかすごい、悪いことしてる気分になるな。
動かない大ちゃんだけど、暖かい…

智「優しくされると恥ずかしい、めちゃくちゃにされたほうがまだいい」
いつもの優しい声じゃない、拒否混じりの反応。
それすら俺を刺激するだけど…

相「いいよ、先シャワーする?それとも一緒にシャワーする?」

智「先シャワーする」
そう言うと黙って一人でお風呂に入りに行った。
待ってる時間がすごく長く感じる…

あっ、そうだ。タオル出してないや。
洗面所には畳んである服があり、几帳面な大ちゃんだなと思う。

相「ここにタオルと着替え、置いとくね」

智「ありがとう」
こういうとこは本当に素直だな、ちょっと風呂場の扉を開けたみた…

綺麗な背中が見えた。
冷たい空気が肌に触れたので大ちゃんが俺のことに気がついた。

智「ちょっと見るなよ」
真っ赤になってシャワーを俺のほうに向けた。

相「バカ‼︎」
その時にはすでに遅く、服はビチョビチョに濡れしまった。

相「もう、何すんだよ。コンサート後の風呂でいつもお互いの裸を見てるだろ。何恥ずかしがってんだよ」
風呂場に入り、俺は服を脱いでいく。

智「あっ!ごめん。でも急だとびっくりするだろ」

洗い場に二人でちょこまか動きながら、シャワーする羽目になった。

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