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マーメイドな時間

第18章 寿司屋に2

「ん〜、そうだなぁ。おすすめはなに?」


「へい、ダイオウグソクムシとリュウグウノツカイを……」



 大丈夫かここの店……。


 どこに行っても食べられない物ばかりじゃないか。


 そう言えば、近所の色っぽいお母ちゃんが言ってた。


 変わった魚を売る魚屋があるって……そこが、仕入れ先か?


 だが、俺は人魚を食いに来た。


 それに、さっき、人魚をすすめてたじゃないか。


 よし、頼もう。


「人魚で」


 言った。言ったぞ。天龍源はどう対応するんだ?


「へい、人魚入りました!!」


 そう言うと、後ろの生け簀から、ωの人魚を担ぎ上げた。


「いやぁーーっ!! いやぁーーっ!! いやあぁーーっ!! やぁめぇてぇーーっ!!」


 いやいやいやいや、ちょっと待て……待て……ちょっと待て……。


 天龍源は暴れるωの人魚の腕をガッシリとつかみ、抱えあげて厨房に持っていった。


 まさか、むこうで捌くのか?


 まあ、目の前でないだけ、まだマシだろうが……。


「ぎぃやぁーー!! ぎぃやぁーー!!」


 あれが、断末魔と言うものか?


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