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マーメイドな時間

第2章 受け付けに……

「只今、こちらに来られるそうです」


「あ、そうですか」


 なんだ、動揺せずに普通に対応すればなんてことはない。


 レディの肌を傷つけてしまったことは、大変心苦しいことであったが、私は、間違えたことは言ってないし、あれは、彼女が自らやったこと。素肌につけろとは、私は、一言も言ってない。


 彼女の思いきった行動には、さすがに臆することはあったが……。


 しばらくすると、それらしい男性がこちらに向かってやってくるのが見えた。


 裸の受け付け嬢は「あ、お待たせいたしました。いま、来られたようです」と言って、受け付けのカウンターから、その身を現した。



 な……なにぃーーっ!!



 私は、目を疑った。



 腰から下が、魚!?


 なんだこれは……私は、なにを見ているのだ?


 いや、薄々は気がついてはいた。


 心のどこかで「まさか……」と思ってはいた。


 いや、普通は「ま、あるわけないよね」となるよね。


 しかも、こんな期待通りの展開は、期待していない。


 しかも、なぜ、みんな平然としているのだ?


 明らかに、不自然ではないか!!



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