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マーメイドな時間

第25章 野田目幹太と寿司屋の親方

「すいません、お茶いただけますか?」 


「あ、すいません。このまま継ぎ足します」


 だから、俺は一口も飲んでないんだよ。


 湯飲みを替えろよ。別に魚の漢字覚えたくないからよ。


 それで、そのお茶をあんたが一口飲むのかっ!!


 喉渇いてんだよ!!


「あの、やっぱし、ビールもらえます?」


「あ、はいはい。これは料金いただきますよ」


 寿司も払うよっ!!


 てか、ビールは飲むな!!


 気のせいか、グラスを2つ出してないか?


「男性の人魚は、女性の人魚を連れてきました。お腹にはパンパンに卵が詰まってるんですよ。私は彼女の生殖器の中に、己のモノをいれて精子を入れてやりました」


 チャレンジャーだ。いや、俺は神と呼ばせてもらおう。


「男性の人魚にはもう、生殖能力がないといい、もう子孫を残せる者がいなかったようです。だから、最後に私がそのお手伝いをしたまでです」


「すごい話ですね……」


「1ヶ月後、彼女のお腹から大量の稚魚が産まれました。私はすべてを救ってバケツに入れました。男性の人魚は、この人魚の子供を売れば金になると、言ってくれました」


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