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マーメイドな時間

第25章 野田目幹太と寿司屋の親方

 私は殺されると思いました。なんせ、以前訪ねてきた人魚を私は殺して、死体を始末するために、食べてみたんだ。


 そしたら驚くほど美味かった。


 犯罪覚悟でメニューに出してみた。


 AB以外の人も普通の食材だと思って、食べてくれた。


 これは売れると思った矢先に、天龍源が現れた。だが、仲間が殺されることを、なにも思わない性質がわしを救ってくれたんだ。


 そして隙を見て、わしは天龍源を殺した。


 それから、わしは人魚を見付けては食材にしておるのだ。


 親方の話が終わった。


「知らなかった……そんなことになってたんですね」


「たまに、上半身と下半身が逆の魚人がいる。やつはまだ安全だ」







『カシャーン』


 ガラスが割れるような音がした。


 生け簀の人魚が蓋を開けた。


「待って!! そのβ……男が言ってることは無茶苦茶だ!!」


 生け簀から頭を出して言った。


「うるさい!! きさまもやがて捌いてやるわ。妹のようにな」


「茂晴美はただ、お寿司を食べに来ただけっ!! なぜ、食材にされなきゃならないのよ!?」




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