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マーメイドな時間

第7章 グループホームに……

 私は訪ねて来てくれた青年と、昔話に花を咲かせました。彼がいなかったら、今の私はないの。


 遠い所を来てくれて、ありがとうねぇ。


「小幸さ〜ん、そろそろ入浴ですよ〜」


 呼ばれたわ。


 もう天海さんは出たのね。


 足腰が悪い私は杖をついて、青年とお別れしてから、お風呂場に向かった。


 天海さんは、さっぱりとした顔で、車椅子に乗って出てきた。


「じゃ、小幸さん、お風呂の準備しましょうかぁ」


 昭美さんが、大きなタオルを持ってやってきた。


「小幸さん、着替えあるかなぁ?」


「私の部屋にあるの」


「いつもの場所にある? 良かったら取ってこようか?」


「いえいえ、自分で行きます」


 自分で出来ることは自分でしなきゃね。


 私はシャツと紙おむつともも引きを持ってきた。


 服を脱がせてもらって、お風呂に入る。


 ヒートショックにならないように、浴室暖房も完備。


 裸でも暖かいわね。


「では、小幸さん、かけ湯するからねぇ」


「はい」


 昭美さんは手桶を持って、湯船からお湯をすくって、私の体にかけた。




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