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マーメイドな時間

第7章 グループホームに……

「ひゃあーーーっ!!!!」


 頭に響くくらいに声を出した。


 なにっ!!


 冷たい!!


「ああああーっ、そうだ、天海さんのあと、お湯を沸かさなきゃいけなかった!! ごめんなさい小幸さん、大丈夫?」と言って、昭美さんが外に出た。


 心臓が止まるかと思うくらいに、冷たかった。


 自分ではコントロール出来ない震えが、全身にくる。


「ごめんなさい、いまスイッチ入れたから。あ、じゃ、体洗うから、シャワーかけましょ」


 昭美さんが、シャワーのお湯をかけてくれた。


 あぁ、冷たかった……死ぬかと思ったわ。


 天海さんは、水に浸かるの?


 出来たら、あの人お風呂は最後にしてもらいたいわ。


 最初にしたら、後で沸かせるでしょうけど、ミスがあったら次に入る人がたまらないわよ。つまり私が……。


 頭も体も洗ってもらって、やっと沸いたお風呂に入る。


 はぁ〜、気持ちいいわ。


 お風呂は最高ね。


 昭美さんが、排水溝のすみに落ちているものを拾い集めている。


 丸っぽい、薄いピンクのような、ブルーのような、プラスチック? なにか、ペラペラに薄いものね。


「なにを集めているの?」


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