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マーメイドな時間

第9章 家庭教師またまた「山本茂晴美」

 今日はお父さんは出張で、お母さんは家庭教師の授業が終わって1時間後に帰ってくる。


 よし、今日は胸を……。


「香奈夫くん?」


「はいっ!!」


「聞いてる?」


「あ、はい、ちょっと僕も頭ん中で考えてたから……」


「うん、でもね、とりあえず先に先生の言うことを聞こうか。それから、香奈夫くんの思う答えの導き方を考えましょ」


 ガード固いぞ。


 これをどうにかして、崩さねば……。



 そうだ。


 また、胸をガン見しよう。


 舐めるように見てやる。そうすると、また誘ってくるかも?


「でね、今日は前回の復習と、今日、学校で習ってきた……」


 先生の声が止まった。


 こっちを見ている。


 そうだ、思ったことを言って!


「エッチしたいの?」


 いきなりかっ!!


 おい、160キロの直球出しすぎだろっ!!


 胸を見てただけで、なぜ、そこにいく!!


「えっ!! いや、先生、いきなりなにを言うの!?」


 でも、チャンスだ!!


 ここでは、ガツガツいかずに、一度引け!!


「冗談よ、ちょっと意地悪言っただけ。じゃ、香奈夫くんの式を見てみようか」


 固いわ……。


 いま、無茶苦茶ドキドキした。


 こんなの、勉強にならないよ。



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