けだもの系王子
第7章 聖矢、腹黒系?
聖矢は黙っている。
「まぁ、先の話だし、今のあたし達には関係ない話だけどね。
結婚するまでの自由を親に約束されてるのよ。
だから今までやりたい放題できたわけだからしょうがないけどね」
何でもないような事のように話をする。
黙ってる聖矢の表情が読めない。
「あんたとだっていつまで一緒にいられるか分かんないじゃない?
いつ飽きられるのかも分かんない。
1年一緒にいられたらすごいと思うけど、さすがにそれはないっしょ?」
聖矢は黙ってズボンのポケットから自分のスマホを取りだした。
それから何故かボタンを押して画像を出してあたしに見せた。
「こういう画像ってあの婚約者に見せたら婚約破棄されるんじゃないかな?」
ニヤリと笑う。
その画像を見たあたしは言葉を失なう。
「なにっ?これっ……!」
そこに写っていたのは……。
淫らに両足を広げて裸のあたしの姿が写っていた。
大事な部分は聖矢の頭のシルエットでちょうど見えない位置になってるけど。
赤く蒸気した頬に潤んだ瞳には涙が溜まっている。
もちろんカメラ目線ではないけど。
少し横を向いて指をくわえて悶えてるような姿。
いった後?
意識を手離す前?
一体いつ?
ああ、そんな事よりっ。
「今すぐ消しなさいよっ、冗談じゃないわよっ、勝手にこんな写真、許可した覚えはないわよっ!」
怒鳴り付けながら聖矢のスマホを奪おうと手を伸ばすと、グイっと掴まれる。
「じゃあ、麗奈さんが妊娠して傷物にでもなったら、誰も身重の君と結婚しようとは思わないよね?」
ぎゅっと引き寄せられて抱きしめられる。
そのままスカートがめくられ、パンツを下げられる。
「ちょっと、聖矢っ!
何考えてるのよっ!」
「何って、どうしたら麗奈さんとずっと一緒にいられるのかだよ?
何回中だししたら、子供ってできるのかな?」
「あんたってば、馬鹿じゃないのっ……!」