テキストサイズ

けだもの系王子

第8章 涼、蓮、意地悪系?







「同棲?
まぁ、素敵、院生のあの真面目そうな彼氏ね。
お母さんも結婚する前はお父さんと同棲から始めたのよ、懐かしいわ」




案の定いささか軽い反応のお母さん。




「でも学生だし教員の資格取るまでは結婚はまだねぇ?
子供が出来ないように気をつけなさいよ?
家も近いし、出たり入ったりも自由に任せるから、ねえ、お父さん?」




「お前もいい大人だし、将来有望な奴じゃないか?
今度連れて来なさい」




お父さんはそれくらいの事しか言わなかった。




やっぱり理系の院生って言うのがまた良かったんだろう。




拍子抜けしてしまう。




でも日頃の行いがいいからだよね?




トントン拍子でコトは進んで、涼と何度か顔を会わせた事もあったし。



涼もバイトの帰りに家に寄って両親に挨拶にも来てくれた。



『結婚を前提におつきあいさせていただいてます。卒業したらすぐにでもと考えてます』



両親の前で堂々と言ってくれて、泣きそうになったりして。



最低限の荷物を持って、涼のアパートに住む事になったんだ。

ストーリーメニュー

TOPTOPへ