けだもの系王子
第2章 聖矢 、子犬系?
「そうじゃなくて、勝手に部屋に入らないでよっ!」
「え〜?だって、鍵が開いていたから?昼休みに言ったでしょ?それなのに、鍵を閉めないなんて、警戒なさすぎ、僕をなめないほうがいいと思うよ?」
「お母さんがいるんだからっ、聖ちゃんなんて追い出してやるっ」
「今、誰もいないよ?買い物に行ったからね?今日はお鍋にするんだって、材料が足りないからって、さっき出掛けたよ?」
「……ひょっとして、聖ちゃんがお鍋食べたいって言ったの?」
おそるおそる、聞いてみる。
満面の天使の微笑みが返ってくる。
「そうだよ、さきちゃんと二人きりになりたかったからね?」
言いながら、また、キスをされる。
「んんっ!……!」
上から押さえつけるような、激しいキス。
すぐに舌が絡められ、貪るように、角度を変えて舌を絡められる。
「……やっ!……聖ちゃんっ!……!」
キスをしながら、乱暴な仕草で服を裾からめくり上げられ、部屋着の短パンをずり下げられる。
「……だめっ、聖ちゃんっ!……いやっ!」
素早い動きで下着をはね除けられ、胸を触られる。
恥ずかしさで、両手で胸を隠すように押さえるのに、あっけなく両手を掴まれ、ベッドに縫い付けられるように押さえつけられる。
「綺麗だよ……」
そのまま、あたしの胸にキスが降り注ぐ。
「あっ……やっ!……はっ……」
時折ちゅっという音を立てながら、あたしの胸元、首筋にキスをしながら舌を這わす。
菅能的な舌の動き。
あたしの胸の先端にも、なぞるように舌を這わす。
ぴくん、ぴくん、時折あたしの体が反応して震える。
聖ちゃんが嬉しそうに微笑みを浮かべる。
「やっぱり、敏感なんだね?もっと気持ち良くしてあげるよ?」
「やめてっ……!聖ちゃんっ!……もう、意地悪しないで……!」
あたしはとうとう涙を浮かべる。
その言葉に。
聖ちゃんの動きがぴたりと止まる。