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けだもの系王子

第10章 涼、束縛系?





「いえっ、そんなっ、涼先輩に迷惑かけれませんっ」


赤くなって首を振るあたしの顎に、涼先輩のしなやかな指がかかる。



「俺は唯夏ちゃんが心配なんだよ?俺の気持ちが……分からない?」


「えっ?」



「その表情……やっぱり似ている……可愛いね、唯夏ちゃん」


涼先輩の瞳が甘く輝いて、ゆっくり唇があたしの唇に寄せられた。



「あ…の、涼先輩……っ」




「好きだよ、唯夏ちゃん、久し振りに会ったら、もう、気持ちが押さえられない、俺のモノになってくれる?」


「うそ……そんなっ、嬉しいです……っ、涼先輩っ」


至近距離で甘く囁かれて、ゆっくり唇が重なる。



優しいキスに身を委ねて。



夢心地で服を脱がされた。



恥ずかしくて顔を赤くして緊張で震える体を、じっと見つめられる。



「綺麗だね、唯夏ちゃん……、それに……胸も大きい……」



あたしの胸を優しく涼先輩が、円を描くようにもんで、谷間に端整な顔が寄せられた。



ちゅっ、ちゅぱっ。



卑猥な音をたてながら、涼先輩の綺麗な口があたしの乳首をぱくりとくわえる。



「恥ずかしいっ、涼先輩っ……!」



甘い刺激に甘い声をあげてしまう。



あたしの乳首を口に含んで、涼先輩の舌が乳首をなぞり、転がされる。



むくむくになる乳首を更に口の中で転がされる。



気持ち良くって体が震える。



「あっ…!あっ…!あっ…!やっ……!」



快感で絶え間なく喘ぎ声が洩れる。



信じられない。



あんなに憧れていた、涼先輩とこんなこと……。



涼先輩はバイトで一緒に働いている時は、同じバイト仲間の由宇ちゃんとずっと付き合っていたから。



可愛いくて、スタイルが良くって、髪型と雰囲気があたしと似ているって良く言われる事もあったけど。



涼先輩は由宇ちゃんと結婚しようとしたけど、結局色々あって別れたって噂では聞いた。



そんな涼先輩が、あたしの事が好きだなんて、信じられないけど。



それでも構わない。



涼先輩があたしの事を好きじゃなくても。



それでもいい。

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