けだもの系王子
第10章 涼、束縛系?
ベッドの上に仰向けに転がり荒い呼吸を繰り返す。
あたしの体の上に覆い被さる涼も荒い呼吸を繰り返し、熱い吐息と共に呟いた。
「唯夏……欲しい……」
涼の肉棒はもう、堅くなっている。
頷くあたしの胸元に顔を寄せて、涼の動きがピタリと止まる。
胸元に広がる涼のキスマーク。
つつっと舌を這わす涼が口を開く。
「俺の痕と別の痕があるんだけど、どうして?」
上からあたしの顔を見下ろす、涼の瞳がギラリと鋭く光った。
「えっ、……あっ!」
「……心あたりがあるみたいだな?」
「違うのっ、これは店長が急にっ」
「へえ、店長が?
あいつ、俺の唯夏に勝手に……!」
ちゅうっ、
涼があたしの胸元にキスをする。
ちくりと吸い付くようなキス。
ガリッ!
ふいに噛み付かれて悲鳴をあげる。
「痛いっ、涼っ?」
「……お仕置きしなきゃね?君が誰のモノか、体に教え込んであげる」
ガチャガチャ。
ベッドサイドの引き出しから、手錠を出してあたしの両手に嵌められる。
悲鳴をあげて、逃げるあたしの両手を手錠ごと引っ張って、ベッドの柵に手錠を繋げる。
カシャンという冷たい金属音。
冷たい手錠の感触にゾクリとする。
「やだっ、涼っ、怖いよっ」
涙を流すあたしの前で、ベッドサイドの引き出しから、涼が何かを出した。
小さな瓶と、筆のようなモノ。
カチャカチャ。
ふいに涼が筆であたしの胸をなぞる。
ペチャッ
ちろちろと乳首に筆をあてて、筆を当てた箇所が急に熱くなった。
「はっ……ああっ……?」
ちろちろとまた、筆を当てられる。
「やっ!あんっ!あんっ!ああっ!」
何故だか体が熱くてじっとしてられない。
カチャン。
手錠が手首に食い込む。
「やだっ、何っ、それっ、あんっ!」
「へえ、すごいな?まだ乳首しかつけてないのに……。
ごめんね、俺の会社薬品会社で主に化粧品、香水とかの研究をしてるんだけど……