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けだもの系王子

第11章 零斗、チャラ男系?





「そうなんですね、よろしくお願いします」



「よろしく、葉月ちゃんと一緒に働けるなんて、嬉しいよ」



優しく、甘いムードを纏いながら笑う。




零斗さんの回りがきらきらして見える。




さすが、イケメンさんだ。




隣で幸人さんが溜め息をついて、やれやれと言うように首を振った。




「零斗は手が早いから、気を付けるんだよ?」




「セフレなら大歓迎だから」




セフレとかさらりと言っちゃう、都会の人の会話にはついていけない。



さらりと会話する為に思わず、ポロリと言ってしまう。




「いえ、セフレなら間に合ってますから」




しまった。




これじゃあ、まるで、セフレがいるみたいじゃない?




「えっ?」顔を見合わす二人を無視して、内心パニックになりながらも、ケーキカットの仕事に取り掛かる。



今思えばこの一言が、全ての発端だったのかもしれない……。






大学での学食。




食堂で友達と一緒に昼ご飯を食べていた。




『うちの彼氏、最近会ったらエッチばかりでさあ、家に来るし、デートとか全然なくなったんだよねぇ』



『あ〜、家にあげたら、ズルズルそうなっちゃうよね、分かる〜』




うどんを食べながら話を聞いていたら、零斗さんが食堂に友達と一緒に入って来た。




あたしに気付いて、軽く手を振られる。




手を振り返していたら、




『ねぇ、葉月はどう思う?』




話を振られてしまう。




出たなエッチな話……。




あたしは実家のお姉ちゃんが言ってた事を思い出して、口を開いた。




「でも、そういうモノなんじゃないかな?付き合ってると、自然とそうなっちゃうと言うか……」




『やっぱりそうなんだよね〜』




『自然な成り行きというかさ、でもたまにはデートしたいっ』




「それはちゃんと言った方がいいと思うよ」




皆と笑いながら、話をしていたら、零斗さんと目が合った。




カタン、自然な動作であたしの隣の席に座り、回りの友達が騒ぐ。




『零斗先輩っ』

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