けだもの系王子
第11章 零斗、チャラ男系?
バーベキューが用意出来るまで、少し海で泳いで、バーベキューを皆で食べたら、やっぱり飲み会がはじまった。
零斗さんはいつも皆の中心にいて、何だか近付けないし、あたしはずっとカナちゃんと過ごして、芋焼酎を飲んだ。
いつの間にか外はすっかり暗くなり、別荘でそのまま、泊まり込みになる人達はまだまだ飲む様子。
あたしはその場をそっと、離れた。
少し散歩して、ついでに着替えようかと思って、皆から離れた場所に移動する。
空を見上げれば、星が綺麗に見えた。
「わあ……!」
思わず溜め息をついた、その時だった。
「危ないっ!」
ざっぱ〜ん!
上を見上げて歩いてたからか、波に近付き過ぎたみたいで、思い切り飛沫があがった。
力強い腕に抱きしめられた。
ぎゅっと引き寄せられて、離れた場所に連れて行かれる。
星空を背後に立つ、艶やかな零斗さん、波の飛沫のせいで、全身濡れているけど。
ぞくりとする程。
綺麗。
「都心をちょっと離れただけで、綺麗に見えるもんだな?でも、上見て歩いたら、危ないだろ?」
「うん、ごめん……」
じっと見つめられて、見つめ返す。
体を引き寄せられたまま、自然にお互いの顔が近付いて、あたしの顔の目の前で、零斗さんの端正な顔が斜めに傾く。
ゆっくり重なる唇。
長い睫毛が見えたのは一瞬で、すぐに深くキスをして、夢中で舌を絡めた。
星空の下でキスをして、何故だか、気付いた。
ああ、あたし、零斗さんが、好きなんだ。
気付いたら、何故だか、涙が溢れた。
舌を絡め合いながら零斗さんは、流れるような動作であたしの水着を脱がして、胸元に唇を寄せた。
ちゅっ、ちゅう。
皆からは離れているけど、手を押さえて喘ぎ声を上げる。
「しょっぱくて、うまい……な」
「……やっ……こんなっ、ところでっ……んんっ……」
キスをされると、何も考えられなくなる。
ちゅっ、ちゅう。
夢中になって舌を絡め合いながら、水着がずらされて、あたしのあそこの中に零斗さんの指が這わされる。