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けだもの系王子

第3章 隼人、無口系?










「なぁ、まどか、隼人となんかあった?」






今日の晩御飯はけいちゃんの好物のオムライス。





豪快にガツガツ食べながら、あたしに意味ありげな視線を送る。





食器を片付けてたあたしはギクリとする。





隼人くんとはあれから会ってない。





相変わらずの日常の仕事と家事に追われてる毎日。





隼人くんは週末しか泊まりに来ないし。





連絡先も知らないし……。





「あの日は隼人が本当はバイトだったのに、急に代わってって言われてさぁ?
眠れなかったみてぇだし?
まどかと何かあったかなって思ったんだよ」





「別に、何もないよ?
なんで?」




普通を装い、誤魔化すように洗い物をする。





「あいつ平日は塾に行ったり忙しい癖に、なんか平日も泊まりに来たいみてぇだし?
まどかの事をやたら聞くしなぁ?
モテる女は大変だな?」




「何言ってんのよっ、モテてなんかないからね?」





「だって前の彼氏と別れたばっかりだろ?
俺も彼女欲しいなっ、紹介しろよ?」





「あんたみたいなお子ちゃまはダメよっ、年上のお姉さんは相手してくれないわよ?」





「へえ?
じゃあ、隼人みたいだったらいいの?」





「……えっ?」





思わず顔が赤くなる。





けいちゃんはニヤリと笑って食器を片付けて、あたしの背後に回り込む。





「このデカい胸で誘惑したんだろ?」





そのまま胸を揉まれる。





「もうっ、いい加減にしてよっ!」






けいちゃんのいつものスキンシップに笑いながらその手を払いのけた。






「ああ、そろそろ病院に行かなきゃ、遅くなっちゃった」





お母さんの入院してる病院に面会に行かなきゃいけない。





手早く食器を片付けて、エプロンを外す。






「けいちゃんは一緒に行かない?」






持って行く着替えを紙袋にいれながらけいちゃんに聞いてみる。






「行かねぇよ?」






むすっとした顔で答えるけいちゃん。




































































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