けだもの系王子
第1章 祐也 、 草食系?
嫌だ、ゆうちゃんっ。
その時だ。
「彩っ!」
あたしの名前を呼ぶ、掠れた低い声。
高瀬さんの体が、あたしから離れていく。
「ゆうちゃん、どうして?」
びっくりしてゆうちゃんの顔を見つめる。
見た事のないような、恐い顔。
「ああ、草食系の彼氏?」
高瀬さんが乱れた髪をかきあげる。
「ゆうちゃん、あたし……」
恐い顔。
びくびくするあたしの腕を強い力で引っ張られる。
「彩を送っていただいて、ありがとうございました。後は俺が連れて帰りますから」
高瀬さんに頭を下げる。
でも、顔が恐い。
「ああ、いや……」
ぐいっ。
強い力で、腕を引っ張られる。
もつれる足取りで、ゆうちゃんについて歩く。
ゆうちゃんの背中が、怒りのオーラに包まれて見えた。
家に入る。
玄関のドアの閉まる音が大きく響く。
お互い靴を脱いで、家に入るなり、両肩を押さえられ、壁に押し付けられる。
そのまま、キスをされる。
いつもの優しいキスじゃない。
もっと余裕のない、激しいキス。
「んんっ……!」
ゆうちゃんの舌があたしの口内を犯すように蠢く。
「言っとくけど、俺は草食系なんかじゃない」
唇を離してあたしの目をのぞきこむ。
その瞳がぎらついている。
「だって……」
また唇が重なる。
熱く舌を絡めながら、服を脱がされ、胸を触られる。
「彩の元カレみたいに、体目当てだと思われたくなかったから!エッチばっかりで嫌だったって、言ってただろ?」
「だって、そんなの、ゆうちゃんは違うもん……ああんっ!」
胸を舐められる。
乳首の先をなぞられる。
快感で震えてると、スカートのホックを外され脱がされる。
「んんっ……!ゆうちゃんっ、ごめっ……ああんっ!」
ぬちゅっ。
ゆうちゃんの指があたしのあそこの中で蠢く。