私の心の1番綺麗なところに
第3章 ハジメテ
2時間くらいで、待ち合わせの駅に着いた。
改札から少し離れた柱にもたれ、
彼にメールを送る。
「着きましたよ」
すると電話がかかってきた。
彼からだ。
「え、どこ?」
「改札です」
「俺も改札だけど、あ、もしかして
〇〇で来た?」
「はい、そうです」
「ごめんごめん。
俺、□□に乗ってきた。
駅名同じだから、そうなってしまったね。
〇〇のほうに向かうね!」
なんと、私は彼の待ち合わせに指定した
改札の電車ではなく、
違う電車で来てしまったのだ。
恥ずかしい。
しょっぱなからこんなミスをして
恥ずかしい気持ちで彼に会うのか。
でも、来ないかもしれないよね。
来た、ってフリしてるだけで、
それでもいいや。
もとから他人だし、
何のショックもない。
せっかくだし、
この辺ぶらつけばいいや。
そう思っていたとき、
電話が鳴った。