
私の心の1番綺麗なところに
第23章 傷
混乱した頭の中、
優貴の部屋まで行った。
インターホンを鳴らすと
優貴が笑顔で迎えた。
私が追いかけてきたから
安心したのだろう。
でも今は仲直りどころじゃない。
「襲われそうになった…」
「えっ?」
一通りの流れを話すと、
「今から警察に行こう。」
と、優貴が行った。
「うん。」
警察署へ向かおうと
靴を履き直そうとすると、
「よかった。澪が追ってきてくれて。
追いかけてくれなかったら
別れようと思ってた。」
優貴が私にヤサシク言った。
こんな時間に
女を1人外へ出させて
自分を追ってきてくれるか
試す。
自分への愛情を、はかる。
そんな自己満足のために
私は…
あぁ馬鹿馬鹿しい。
