私の心の1番綺麗なところに
第26章 おさえられない気持ち
「しばらく誰とも付き合わんって
言ってたのにな。ほんまケツ軽い。」
これ、明らかに私のこと、だよね。
たしかに、優貴と別れる時、
優貴に聞かれた。
「バイト先の気になる人とは
どうするの?」と。
そのときの私は、
ひとりのラクさを楽しんでいたから、
「しばらくは誰とも付き合わないよ。」
と、答えた。
それがそのときの本心だった。
そのときは。
たしかに、優貴からすれば
たった2週間少しで気分が変わった
軽い女だとなるだろう。
優貴には悪いけど、
私は、もう、私の道を歩いている。
ひとりの時間も楽しい。
だけど、
ひとりの時間なのに、
彼のことを考えている自分がいて
もうどうにもならなかった。
心のままに、生きているだけ。
そしてまだ付き合ってないからね。
誰から聞いたのかわからないけれど
まだ付き合ってないから。