私の心の1番綺麗なところに
第26章 おさえられない気持ち
「え、払いますよ、
誘ったの私なんですから。」
「いいよ。ここまで来てくれたし。
女の子に払わせるわけにはいかない。」
驚いた。
優貴は、なんでも割り勘だったから。
スーパーで食材を買って
優貴の部屋で作って食べるときも
ちゃっかり割り勘だった。
それが当たり前だと思っていたから。
スーパーで2人で1500円と
居酒屋で2人で1万円は
お金が違う。
申し訳ない気持ちと
男らしいなあという気持ち。
「ありがとうございます。」
お店を出て、駅まで歩いた。
駅前のタクシーが停まっている
ロータリー付近を歩いていると
川上さんが
「もう帰る?」
と
聞いてきた。