
私の心の1番綺麗なところに
第27章 酔いのまま宵になる
「お疲れさまです。」
と、挨拶すると、
「お疲れさま。」
と、返された。
…だけ⁈
ほかに言うことあるでしょ⁈
このまま何も言わない気⁈
待ってても、動きがなさそう…
荷物をまとめるフリをして
川上さんの正面に座った。
一瞬、逃げたくなった。
だって私がこのまま
黙って帰ったら
何事もなく終わる。
このまま…
だけど、きっと後で後悔する。
こんな良いタイミング
きっとそう訪れない。
これを無駄にしてしまったら
あのことは時間が経つほど
無かったことになる。
あの1日も
あのキスも…
…
このまま逃げたら
後々後悔するから。
「あの…
私たち、これから、
どうすればいいですか?」
