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ふたり、溺愛中

第6章 甘えて、甘えさせて

「待って、優。
行かないで……っ」




ベッドに横たわったまま手を伸ばして呼んでいた悠さんに、私は踵を返して駆け寄った。




「悠さん、どうしたの!?」




「喉が渇いたんだ。
何か、飲ませてくれる?」



「あぁ、なるほど。
うん、いいよ」




私はベッドサイドに用意していたお水をグラスに注ごうとすると、悠さんは何を思ったのか、その手を止めた。





「そうじゃない。
優の…優から直接、飲ませてほしいな」



「へ?
私から、直接?」




意味がよくわからなくて、首を捻る。


けれども、考えているとだんだん、その意味がわかってきた。




「身体が重くて起きれないんだ。
口移し、してくれるかい?」




「あ…………う うんっ///」





バカバカ!
悠さんが苦しくて訴えてるってのに、私が照れてどうするのよぉ///


口移し…
そっか、そうすれば悠さんは寝たままお水が飲めるんだもんね。







私はグラスにお水を注ぐと、クイッと口の中に溜めた。

それから寝てる悠さんの口元まで近付くと、上から塞ぐように唇を重ねたの。







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