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ふたり、溺愛中

第7章 キスだけじゃ、我慢できない…っ

「優?」


「……………っ」




ギュッと握りしめたまま何も言わず動かない私に、悠さんが心配した。


…わかってるもん。
そんなの、私のまがままなだけだって事。



でも、だって………っ








「…わかってるよ。でも…」


「だ 大丈夫だよ!
でも、でもね、その、お仕事行く前にね…」





察してくれた悠さんが、私の腰に手を回して抱き寄せると、頬に手を添えた。

そして、そのまま引き寄せられるように、唇を重ねたの。








「ん……。
…私ね、悠さんのキス大好き」



「ふふっ、ありがとう。
でも優、知ってる? 昨夜、寝てる優の唇を、僕が頂いちゃった事」




「え、えぇっ
そうなの?」






思わぬ返しに、目をパチクリしてしまった。



昨夜は、悠さんの帰りが遅くて、先に眠ってしまったのだ。

だから、いつ帰ったのかわからなかったし、その頃は私は夢の中だったもんね。





「だったら、起こしてくれたらよかったのにぃ」



「眠ってるのを起こすなんて、かわいそうじゃないか」



「そんな事ないもんっ」






悠さんとの時間を寝る事に使う方が、よっぽどもったいないよ。

あーん。
その時に目が覚めてたら、いっぱいラブラブできたのになぁ。








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