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ふたり、溺愛中

第11章 これが、ホストさんのお仕事だもん!

「さて、と」



時計を見ると、もう14時を過ぎていた。


お店で煌さんと、結構長く話しちゃったのかな。
あんまり時間とか、気にならなかったよぉ。





「煌さん。あの、ありがとうございました。デザートまでいただいちゃって、ごちそうさまです」



「とんでもない!
おれの方こそ、付き合ってもらってありがとうございました!
その…すごく勉強になりましたから!」



ぺこりと頭を下げてお礼を言ったら、逆に煌さんはもっともっと頭を深く下げてきた。

う うーん、何だか悪かったんだか良い事したんだか…。





「じゃあ私、失礼しますね。
頑張って下さ……」

「そうだ!
待って、姫さま!」




クルリと踵を返して煌さんと別れようとしたところで、煌さんは急に何かを思い出したように私を引き止めた。




「あの、もし良かったら、今夜……」


(____________っ)




その時向かいから、一台の車が私たちの横を通りすぎていった。




「今夜、うちの店にも遊びに来てくださいよ。
折角この辺に来たんなら、ついでにどうですか?」




だけどその車は私には気付かず、ずっと先を走って行った。


その運転手の男性は、間違いなく私の心から愛してる人だったの。



でも、その隣に乗っていた女性は____…?




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